2018/11/2

[No.033]咳

 私たちが元気な生活を営む上で、大切な働きをするひとつが血液の流れです。血液の通り道である血管は、心臓から出る血液が流れる「動脈」、心臓に戻る血液が流れる「静脈」、全身に網目のように張り巡らされている「毛細血管」に分類されます。血管は途切れることなく、その中を血液が循環しています。そして、ひとつひとつの細胞に栄養分と酸素を供給しているのです。私たちの体は血液の流れが悪くなったり、血管の一部が詰まったりすると、さまざまな健康への悪影響が生じます。

 血液の流れが滞り、血行障害など血液が本来の役目を果たしていない状態を漢方の考え方では「瘀血(おけつ)」といいます。瘀血を改善するには、丹参、当帰、芍薬、川芎などの生薬を用いることがあります。冠心二号方という中医薬を応用した生薬製剤、当帰芍薬散や桂枝茯苓丸などの漢方薬が瘀血によく使われます。

 さらに、血液の流れが悪くなると、酸素や栄養が体の隅々まで行き渡らず、細胞がうまくエネルギーを作り出せなくなって「冷え」が生じます。冷えを改善するには、体の中から温める方法が有効です。薬用人参、生姜、桂皮(シナモン)は体を温め、しょうが湯やシナモンティーなどをコップ1杯飲むことでその働きを実感できます。これらの生薬は市販薬にも配合されていますので、冷えが原因で起こる症状にお悩みの方は薬剤師や登録販売者に相談してみるのも良いでしょう。

 血管の健康や血液の流れは、私たちの健康に大きく関与しています。はつらつとした毎日を送るため、生活習慣を顧みることも心がけましょう。